旅行記 ー箱根・山梨ー
3月末に箱根旅行へ行ったのでそのレポート。
今回の目的は前々から計画していた富士登山の足慣らし。
参加者は私、頬付さん、DG-lawさんの3人。
アクセスや山の規模も考えて箱根山に登ることとなった。
春休みシーズンで有名観光地であることから、早めの現地入りをするべく、5時半に出発。途中三島駅でDG-lawさんと合流し、箱根へと向かった。
結果的に、この早めの出発が思いがけず役立つこととなった。
現地につくと、桜がまだ咲いていないこともあって思ったほど混んではいなかった。さっそく登山口にむかうと、無慈悲な「関係者以外立入禁止」の立て札。
なんと大涌谷の噴火活動によって登山口が閉鎖されていたのだった。
登山口の前で呆然と立ち尽くす我々三人。
とんだ情弱ぶりを晒してしまったわけだが、インターネットを軽く回ってみても閉鎖情報が出てこないし、何より後で宿の受付さんにこの話をしたときに「そうなんですか!?」と驚いた様子だったので、弱かったのは我々のアンテナではなく神奈川県側の情報発信だと信じたい。
出発が早かったこともあって時間に余裕があったため、予定を変更して金時山に登ることとなった。
車で移動すること約15分、金時山ふもとにある金時神社に到着した。
金時山は箱根山の北西に位置し、標高は1212m。箱根外輪山の中で最も高い山となる。金太郎こと坂田金時の伝説で知られる場所だ。
巨大なマサカリ、金太郎が手毬にしたという伝説がある巨石「金時手毬石」、おなじく金太郎が雨宿りをしたといわれる「金時宿り石」などを横目に山道を登っていく。
金時山は、その山体から「猪鼻嶽」の別名を持っている。すなわち、山頂が猪の鼻のように飛び出し、天を突くように伸びているのだ。このため、山道自体は片道一時間半程度と長くないのだが、とにかく斜度がきつい。特に頂上付近は手をつかってよじ登る場所も少なくなかった。
ちなみに、ドローンでとった山頂の写真がこんな感じ↓
山頂付近、ほぼ崖である。
私自身は登山経験がほぼないため、登りきる頃には息も絶え絶え。しかし、その甲斐あって山頂で見る絶景は感動もひとしおであった。
頂上には木々が生えておらず、付近により高い山が存在しないため、春霞越しに遠く富士までよく望むことができた。
その後、いったん宿まで戻って夜まで爆睡。
強羅で夕食をとることになった。
箱根では桜はまったく咲いていなかったのだが、強羅駅周辺は見ごろである。桜を横目に、目当てのお店へと向かう。
やってきたのは、田むら銀かつ亭である。
とんかつ屋だから銀かつ亭、というわけではなくて、もともと和食料理屋だったのだが、あまりにもとんかつ屋と間違われるために開き直ってとんかつをメインに据えた、というなかなかユニークな経緯をもつお店だ。
かなりの繁盛ぶりで、閉店間近であったというのに10組以上の客待ちが発生していた。滑り込みで整理券を手にいれ、待つこと60分程度で中に入ることができた。
名物である豆腐かつ煮御膳を食べる。
この豆腐かつ煮は、同じく強羅の名物店である「箱根 銀豆腐」の豆腐でひき肉をはさみ、かつ鍋にしたものだ。
食べてみると、割り下がとてもいい感じ。甘さ、しょっぱさがちょうどよく、ご飯が進む味をしている。噛むとなかから出てくるひき肉の餡とよく味が絡み、練りこまれた生姜がアクセントになっている…と思う。確かに生姜の風味を感じたが、花粉症で鼻が大惨事だったのでこれには自信がない。
さらに特筆すべきは、豆腐だ。
豆腐を揚げているはずなのに一切“す”が立っておらず、やわらかくなめらかな舌触りはチーズケーキのようだ。木綿とも絹とも違う食感は、いままで食べたことがない。にがりによる苦みや臭みはまったく感じないため、ともすれば割り下の濃い味にかくれて存在を見失う。しかし、注意して味わうことで大豆のやさしい甘味をしっかりとかんじることができ、まさにこの料理の屋台骨といっていい存在であった。
食後、この日は宿に戻って就寝となった。
翌日、この日はまったくノープランであったが、DG-lawさんの「肉が食べたい」という鶴の一声で、静岡の有名チェーン「炭焼きレストランさわやか」へとむかった。
箱根から最寄りの店舗が御殿場にあったため、そちらにむかった。静岡におけるさわやかの人気は絶大であり、昼時についたとあっては混雑必死のため、開店前に到着できるようにチェックアウト後、まっすぐに店へと向かう。
しかし、さわやかの人気は予想以上のものだった。
開店前の時点で駐車場は満車、待ち時間は驚愕の150分待ちである。
私の地元たる浜松であれば開店前ならばこれほど混むことはないのだが、誤算だったのは県外からの客の多さだった。駐車場に止まっている車は9割以上が県外ナンバーである。県内最東部に位置する店舗で、御殿場インターからも近いからだろう。
しかたないので近くのブックオフで時間をつぶし、2時間後、入店することができた。
なお、DG-lawさんは今回が初のさわやかデビューである。
わたしとしては食べなれた味だが、やはりハンバーグであればこの店がいちばんだ。注文は定番のげんこつハンバーグと、個人的に大好きな焼き野菜カレー(写真はHPより)。
ハンバーグで有名なさわやかであるが、じつはこのカレーがとても旨いのでお勧めである。市販のルーで作ったカレーとは一味違うスパイシーな味わいがハンバーグによくあう。
もちろんハンバーグも旨い。炭焼きでこんがり焼かれたあらびきのハンバーグは肉粒感ばっちりで、噛むとぎゅっとした歯ごたえとともに、旨味たっぷりの肉汁が口の中にあふれる。さらに食べ進む中は火が通っていない赤身の状態で、肉の甘味をより一層感じることができる。このハンバーグを、ソース、塩コショウ、カレーの3つの味で食べるのが私流だ(最も私以外にもやってる人は大勢いるだろうが)。
ハンバーグを満喫した後は、富士を超えて、今が旬のゆるキャン聖地巡礼に赴くことになった。
甲府の町をぬけ、笛吹フルーツパークの満開の桜を横目にやってきたのは、アニメ4話、5話に登場したほったらかし温泉である。
私自身、この温泉にくるのは3回目である。
そもそもが有名な観光地のため、この日も大勢のひとでにぎわっていた。
春霞のため富士はうっすらとしか見えなかったのが残念だが、それを踏まえても絶景で、やはりいい温泉である。
ちなみに、「ほったらかし」という名前とは裏腹にかなり力を入れて観光地化がなされており、食事をとれる売店、無料の休憩所に加え、山梨の名産物を販売するお土産屋やキャンプ場までも併設されている。
風呂から上がった後、DG-lawさんと頬付さんは温玉揚げを、私は温玉揚げは以前食べたので、桃ソフトを購入して食べた。
地元の桃を使用したソフトクリームは果汁感たっぷりで、シャーベット的である。
もものいい香りと甘味を堪能した。
その後、みのぶまんじゅうを食べるべく身延へ向かった。
到着したのは6時過ぎであり、身延駅周辺はすでにほとんどの店舗が店じまいであったが、B級品のため余っていたというまんじゅうを滑り込みで購入することができた。
あんこは甘さが少々控えてあり、それを包む生地のわずかな塩味とうまくマッチしていて美味だ。昨日の登山で疲労した体にあんこの甘さがしみる。通常のまんじゅうより生地が固く感じたのは、みのぶまんじゅうの特徴なのか、それともあまりものだからなのか。定かではないが、うまいことに変わりないのでまぁ問題ない。
ここでDG-lawさんは身延駅から電車に乗り込み、私と頬付さんは車で帰路についた。
今回の旅行では私の体力のなさが露呈してしまった。本番の富士に備えて運動をするようにしようと思う。
あと、田むら銀かつ亭のかつ煮はとても気に入ったのでまた行きたいと思う。今度はとんかつのほうも食べてみよう。