『GODZILLA』感想

友人とゴジラを観てきたので感想を綴ろうと思う。

今回のゴジラを端的に表すとすると『素晴らしい点が山の数ほどあり、突っ込みどころは星の数ほどある』と言った感じ。

以下ネタバレ注意…と、言いたいところだが、正直バレてどうこうなるようなネタは仕込まれていなかった。

なお、科学考証の視点からのツッコミをするつもりはない。上記の通りキリがない。…というより、ソレをいいだすと「いくら巨大とはいえ『生物』がミサイルや大砲の集中攻撃浴びて平然としていられるわけ無いだろ」で終わってしまう。やっぱりマグロ食ってるようなのはだめだな…。

▼良かった点

ゴジラ
いつだかの似非ゴジラと違って今回のゴジラはまさに怪獣王ゴジラが帰ってきたと言う感じで興奮した(*゚∀゚)
とくに素晴らしかったのが咆哮。地鳴りと雷鳴がいっぺんにきたような雄叫びはまさしくゴジラのソレで鳥肌が立った。

グルルルルゥゥゥ ギヤァァァァァァァァオ ゴロロロロ…のあの感じ。

この咆哮を整った音響設備で聞けただけで、わざわざ映画館へ足を運んだかいがあったと思う。

・ムートー
いわゆるゲスト怪獣。そしてリア獣。平成シリーズに倣えば今回の映画のタイトルは「ゴジラVSムートー」。このムートー、CGの強みが色濃く出ててGOODだった。人が中に入る前提の特撮だとあのデザインはできない。オスとメスのサイズが6倍も違うのも同じ理由でできない(操演にすれば別だけど…)。
オスとメスが対面するシーンは鳴き声に愛しみが感じられたり、卵を全部焼かれた時の鳴き声には悲痛さがあったり、やっぱりこの作品鳴き声に関するこだわりがスゴかったなぁ。

・電磁パルス攻撃

ムートーで良かった点はもうひとつあって、それが電磁パルス攻撃による電子機器封じ。ムートーはなんかそれっぽい強力な電磁パルスを体から発することで、どういう原理かは不明だが周囲の一切の電子機器をいい感じに封じることができるのだ。…できるのだ!

科学的視点からみれば「なんだよそれ…」といいたところだけれども、怪獣娯楽映画としてはいいアイディアだと思う。戦車や兵隊がわざわざ怪獣の近接距離まで近づいて攻撃を仕掛けることの良い口実になるし、最新の軍備が封じられるのでパワーバランスが取れる。パシフィック・リムでも同様の設定をもつ怪獣がいたので、アメリカさんはこの手法が気に入ったのか。実際便利な設定だよね。

…いや、だからといってアサルトライフルで突撃はどうかと思うけど。

 

▼つまらなかった点

・ストーリーかタルい
「いいからはよゴジラ見せろや」と何度思ったことか。
制作側の「家族愛を徹底的に掘り下げたい」という意欲は良く分かったけど、正直ゴジラでやらなくても…ゴジラの存在が脇に追いやられちゃってる感あるし。
渡辺謙さんはカッコ良かったけど、カッコ良いいだけだったです。なんにもしてねーよあの博士。

・アクションシーンのカットが多い

「異常な事態は結果をまず見せる」「破壊の刺激はピンポイントで」という同監督の手法は、予算が格段に増えた本作でも徹底されている。

パンフより。正直その手法、うーん、て感じだ。

『いよいよ怪獣登場!→いきなり暗転→翌日、廃墟になった街並みが…』

みたいな 展開が数度もあった。街を壊して大暴れするシーンをカットするのは怪獣映画ならご法度ではないのか…。

 

ぱっと思いついた感想は以上。
ゴジラ』そのものの作り込みは素晴らしかったと思います。
ストーリーはもうちょっとゴジラにスポット当ててよ、と思ったし、冒頭にかいたように科学考証もひどかったけど…口ん中にアホほどポップコーン詰め込んで、格好良いゴジラをはしゃぎながら観るのが正解かも。

でもとりあえずゴジラファンなら、観といて損はないのでは。